- 2016.09.19 Monday
木曽駒ケ岳・空木岳 2016.8.25〜29[1]
JUGEMテーマ:山行記録
中岳(標高点・2925m)
長野県上松町・宮田村/北緯35度47分10秒・東経137度48分28秒
木曽駒ケ岳(一等三角点 [信駒ケ岳] 2956.1m)
長野県木曽郡上松町・木曽町・上伊那郡宮田村/北緯35度47分22秒・東経137度48分16秒
長野県駒ヶ根市・木曽郡上松町・上伊那郡宮田村/北緯35度46分53秒・東経137度48分33秒
長野県木曽郡上松町・木曽町・上伊那郡宮田村/北緯35度47分02秒・東経137度49分11秒
檜尾岳(三等三角点 [梯子樽] 2728.0m)
長野県駒ヶ根市・木曽郡大桑村/北緯35度45分07秒・東経137度48分48秒
熊沢岳(標高点・2778m)
長野県駒ヶ根市・木曽郡大桑村/北緯35度44分22秒・東経137度48分12秒
東川岳(標高点・2671m)
長野県駒ヶ根市・木曽郡大桑村/北緯35度43分32秒・東経137度48分20秒
空木岳(二等三角点 [駒ケ岳] 2864.0m)
長野県駒ヶ根市・木曽郡大桑村/北緯35度43分08秒・東経137度49分02秒
■コース水平距離 27.5km
■ 8月24日(水) ■
必需品のレインウェアとヘッドライトに防寒着、ドリンク類、非常食など。
■ 8月25日(木) 高知〜名古屋 ■
山旅初日の25日は、とさでん交通の夜行バスで名古屋へ向かう。
21時33分発の南風23号高知行きで出発!
今回は下り列車なので、いつもとは方向が逆。乗車時間は13分。
■行程概略
<1日目 8月25日(木)>
<4日目 8月28日(日)>
土佐山田 21:33(南風23号)→ 高知 21:46/22:00(とさでん交通)→ 名古屋(名鉄バスセンター)06:30
深田久弥は木曽駒ヶ岳について、その著書「日本百名山」に、
「息を切らしながら
森林帯の中の急登を登って
ついに高山帯に出た時の
爽快さは格別である。」
と書いている。
■行先・位置
中岳(標高点・2925m)
長野県上松町・宮田村/北緯35度47分10秒・東経137度48分28秒
木曽駒ケ岳(一等三角点 [信駒ケ岳] 2956.1m)
長野県上松町・木曽町・宮田村/北緯35度47分22秒・東経137度48分16秒
長野県駒ヶ根市・木曽郡上松町・上伊那郡宮田村/北緯35度46分53秒・東経137度48分33秒
長野県木曽郡上松町・木曽町・上伊那郡宮田村/北緯35度47分02秒・東経137度49分11秒
名古屋(名鉄バスセンター)07:30(名鉄バス)→ 菅の台バスセンター 10:02/10:15(伊那バス)→ しらび平 10:45/11:00(駒ヶ岳ロープウェイ)→ 千畳敷 11:07
■コースタイム(*)
【千畳敷 → 木曽駒ヶ岳 57分 木曽駒ヶ岳 → 宝剣山荘 21分
*コースタイムポイント(/あり)での休憩時間は含まない
■コース水平距離 5.8km
■天気 曇り時々晴れ
■楽しさ ★★★★★(満点!)
養老SAに停車中のとさでん交通の車両。
山小屋だけは計画段階で予約しておいたが、とさでん交通の乗車券はネット予約のうえ、24日にローソンで購入。
3席しか残ってなかったので、金曜日出発なら売り切れだったかもしれない。
26日、午前6時30分に名鉄バスセンター3階の13番降車場に到着。
反対側の3Fのりば前にはファミリーマートがあるので便利。
バスはコンビニ前の5番のりばから発車する。
登山者も何人かはいるようだ。
7時30分発の名鉄バス「伊那・箕輪」行きに乗車。
名鉄バスのWEB乗車券も24日にネットで購入、自宅のプリンターで印刷。
<今回の交通費>
●往路
JR線(土佐山田〜高知)680円
とさでん交通(高知〜名古屋)9,300円
名鉄バス(名古屋〜菅の台バスセンター)3,010円
路線バス・駒ヶ岳ロープウェイ(菅の台バスセンター〜千畳敷)2,030円
小計 15,020円
●復路
路線バス(菅の台バスセンター〜駒ヶ根駅)370円
JR線(駒ヶ根〜塩尻)970円
JR線(塩尻〜土佐山田)(*)19,960円
小計 21,300円
●合計 36,320円
*繁忙期は特急料金が1,000円(のぞみ400円、しなの200円、南風400円)高い
中央自動車道の恵那峡サービスエリア(岐阜県)で休憩。
見覚えがある建物は、昨年の山行(常念岳・蝶ヶ岳)で財布を落としたことに気がついた場所(落としていた現場は大津SA)。
あのときは頭が一瞬白くなった。
県道駒ヶ岳公園線の黒川平〜しらび平間は、一般車両通行禁止となっているので、専用路線バスに乗換えて、ロープウェイしらび平駅へ向かう。
菅の台バスセンターで、しらび平行きの中央アルプス観光バスに乗車。
予定していた10時15分の便より少し早い臨時便だ。
料金は、しらび平までのバス乗車券としらび平駅から千畳敷駅までのロープウェイ乗車券がセットで片道2,030円。
帰りは、バスセンターまで歩く予定なので「片道」でOK。
菅の台バスセンターからバスに揺られること30分で「しらび平駅」に到着。
「シラビソ」の原生林を切り開いて造ったので「しらび平」と呼ばれている。
しらび平駅(標高1,662m)は、駒ヶ岳ロープウェイの山麓駅で、山頂の千畳敷駅(2,612m)との標高差950mは日本一だとか。
しらび平駅から、ロープウェイに乗車。
「中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイ」は、全長 : 2334m、高低差 : 950m、定員 : 61人。
運営するのは名鉄グループの中央アルプス観光株式会社。
わずか7分30秒で(*)2,612mの千畳敷駅に到着。
千畳敷は気温19度、湿度53%と涼しくて快適。
*等高線を見ると約2,640mで2,612mより少し高い。
何はさておき、まずは腹ごしらえ!
ホテル千畳敷のレストランに入ってみた。
駒ヶ根名物ソースカツ丼も気になりながら、カツカレーを注文。
キャベツが乗ったカツカレーはまあまあいける。
標高も高いが値段も高い(1,250円)!
昼食を済ませて外に出ると、目の前に広がる千畳敷カール。
千畳敷カールは、約2万年前に氷河の浸食によってできた氷河の侵食作用によってできた広い椀状の谷のこと。
畳を1000畳広げるほど広いということから”千畳敷カール”と名付けられた。
涸沢カールより規模は小さいけど、普通の人も来ることができる。
ロープウェイは、通年運行されており、終点の千畳敷駅には日本一高い場所に建つ「ホテル千畳敷」が併設されている。
登山届けを出して、11時50分に出発。
立信州駒ヶ岳神社に参拝して行こう。
カール内を周回するように遊歩道が整備されている。
遊歩道と登山道の分岐。
一応、登山技術と装備の無い者は千畳敷カールの遊歩道より外(登山道)に行くことは禁止されている。
元気な観光客は稜線の乗越浄土付近まで登っているようだ。
中には駒ヶ岳山頂まで行く人もいるだろう。
分岐から少し登って振り返る。
雲の向こうにはさらに雲、下には麓の家並みも見える。
三嶺でも見かけるウメバチソウと高山に咲くイワツメクサ。
蛇籠を積まれ、しっかり整備された九十九折を登っていく。
千畳敷からの標高差は200m程度の軽い登り。
子どもでも平気で登ることができる。
12時17分、千畳敷から27分で乗越浄土(2858m)に出た。
子どもが簡単に2,800mの稜線まで登れるのはここぐらいのものだろう。
東(千畳敷から見上げて右)に尖がったピークが見える。
登って行く人もいる。
少し気になる。
今日の宿は、乗越浄土に建つ宝剣山荘。
中学生の夏休み登山?
南に聳える険しい岩峰は宝剣岳(2931m)。
北に中岳と天狗荘。
中岳山頂へ向かう登山道(右)とトラバース(左)の分岐。
往路は右へ。
宝剣山荘から10分足らずで中岳に到着。
お手軽、お手軽♪
中岳と木曽駒ヶ岳との鞍部に建つ頂上山荘。
山荘の前には中央アルプス唯一のテント場がある。
コマクサ(駒草)は、ケマンソウ亜科コマクサ属の多年草。
強風が吹き付ける山頂や尾根の風衝地の砂礫地に生えていることが多い。
このコマクサは色が濃い!
トウヤクリンドウ(当薬竜胆)は、リンドウ科リンドウ属の多年草。
北海道・本州(中部以北)の高山帯の砂礫地や草地に分布。
夏が終わる頃咲き始める。
木曽駒への緩やかな登り。
木曽駒ヶ岳の広い山頂部分。
13時04分、中岳から18分(鞍部から12分)で木曽駒ヶ岳に楽々到着。
<基準点の概要>
●基準点コード:TR15337564401
●等級種別:一等三角点
●冠字選点番号:以4
●基準点名:信駒ケ岳
ハイカーで賑わう、お手軽百名山の山頂。
山頂の木曽(西)側には、瑞垣のある木曽駒ヶ嶽神社。
鳥居をくぐって参拝して行こう。
木曽側の頂上直下には頂上木曽小屋が見える。
山頂の伊那(東)側には伊那駒ヶ嶽神社が鎮座している。
こちらも参拝。
13時23分、ガスったままの山頂を後にする。
中岳と鞍部との標高差は60m程度と、カヤハゲの三嶺側ぐらいでで勾配はずっと緩い。
中央に山頂を越えるルートが、右(西)側に巻き道が見える。
帰りはもちろんトラバース。
ほとんど登らないので「楽」ということもあるが、変化があって面白い。
南岳から宝剣岳の西側はけっこう荒々しい岩場になっている。
少しだけ岩場の登り。
中岳と宝剣岳西側の岩尾根と滑川。
滑川は中央西線沿いの景勝地「寝覚ノ床」の少し下流で木曽川に合流する。
宝剣岳が見えてきた。
もうすぐ巻き道を抜ける。
巻き道と山頂を越えるルートとの分岐付近から見る中岳。
明日も登るけど、天気がいいうちに宝剣岳まで行ってみよう!
滑落事故などの話も聞く宝剣岳。
荘剣山荘の横から南へ向かう。
登頂を済ませて下ってくるグループ。
あれっ、ガスってきた。
けっこう「イワイワ」してる!
「イワイワ」「ワクワク」
背びれのようにやせた岩尾根を越えると、下ってくる女性がいた。
ここが核心部らしい・・・。
仲間の女子は上から余裕で眺めている。
みんな空荷だ。
(空荷はいかんろう・・・)
「急がなくていいですよ。」
「お待たせしました。」
「私は苦手だけど、○○(上にいる女子)は大丈夫です!」
行き違いの待ち時間を含めて、宝剣山荘から17分で宝剣岳山頂に到着。
山頂には祠があった(写真は南面)。
テッペンの岩も登ることができる。
てっぺんの岩を北側に巻くともう一つ祠があった。
手前が木曽側の祠でこちらが伊那側の祠ということか?
宝剣岳の祠には(*)手力雄尊(たぢからおのみこと)が祀られているということだ。
*日本神話で天照大御神が天の岩戸に隠れたとき、その岩戸を開けたという神様
木曽駒の山頂から前後しながら歩いてきた2人は、極楽平方面へと下る。
山頂での写真はこの2人に撮ってもらった。
恐竜の背中のような核心部を下る。
落ちたら痛い。
帰りは行き違いもなく、10分足らずで下ってきた。
さっきの2人に追いついた。
とりあえず〔宝剣山荘〕にわらじ、いや、登山靴を脱ぐことにした。
玄関を入って右に受付(売店)、その右に2階の客室への階段がある。
宿泊料金は1泊2食付きで8,700円。
今回は翌日のお弁当も頼んで+1,000円の9,700円也。
生ビールがあったので「とりあえず一杯!」
少し時間がかかって出てきた後「生ビール」の表示が消えた。
最後の一杯だったのか?
サーバーの具合が悪いのか?
最初に気になっていたピークは伊那前岳というらしい。
少しガスったけど、時間もあるので行ってみよう!
客室に降ろしたザックをもう一度背負うのは、さすがにためらわれたので、一眼レフとGPSのみ携帯。
乗越浄土からは、千畳敷だけでなく麓の駒ヶ根市街も見える。
手前に尖って見えたピーク(標高点・2911m)はトラバースしている。
明日歩く予定の稜線と直下の千畳敷。
駒ヶ岳ロープウェと千畳敷駅(ホテル千畳敷)。
「おっ!」
「あれが空木岳か?」
そして、左の尾根が池山尾根だろう。
伊那前岳の山頂は、まだ先らしい。
ここが地形図にある勒銘石?
勒銘石(ろくめいせき)とは、高遠藩郡代の阪本天山が岩の上に四言絶句の漢詩を彫ったものだという。
天山は、中御所谷・日暮の滝(しらび平から500mほど北西)から中御所谷と西横川の間の前岳尾根をたどり、八合目から前岳を経て駒ヶ岳に登ったという。
右側の副碑「天山先生勒銘石之碑」は、昭和6年の建立。
空木岳と千畳敷。
伊那前岳のトラバースと山頂への分岐。
山荘から19分で伊那前岳に着いた。
伊那側のながめがすばらしい!
山頂には三角点があった。
<基準点の概要>
●基準点コード:TR35337564501
●等級種別:三等三角点
●冠字選点番号:敢30
●基準点名:前岳
やはり、ザックがないと様にならない (^^;)
振り返ると、左に宝剣岳(2931m)、右に木曽駒ヶ岳(2956.1m)。
ガスが晴れ、空木岳の山頂付近がくっきり見えてきた。
第1ピーク、第2ピークもよく分かる。
空木駒峰ヒュッテも確認できる。
2911mピーク付近から中岳と木曽駒ヶ岳。
団体さんがストレッチ中。
今晩ここに泊まる人たちは、明日空木岳方面に縦走するのだろう。
指定された部屋は2階の12号ナナカマドの1番。
2段になった寝台が左右に2つ。
ハシゴをはさんで前後に2スペース。
1人1スペースの利用だと、2×2×2で1部屋8人。
カップルなら1スペースに2人でも大丈夫。
なので、混雑したら16人も可能だろう。
夕食まではまだ時間がある。
生ビールの表示がなくなったので、缶ビールとつまみを買ってのんびり。
食事の準備が進んでいる。
夕食は5時から。
特に珍しいものはなかったけど、味はまずまず。
山小屋としては平均的。
夕食後の散策。
伊那方面に積乱雲?
定員120人に対して宿泊者は30〜40人程度。
明日の天気は曇りのち雨・・・9時の消灯前には眠りに落ちた。
- 中央アルプス
- 14:21
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- by ジャンダルム