- 2016.05.31 Tuesday
高板山 2016.5.18
ゴヨウツツジが群生することで知る人ぞ知る高板山。
数年に一度の当たり年と聞いて、平日の午後遅く修験の山を訪ねてみた。
<高板山のゴヨウツツジ>
■行先 高板山 (三等三角点 [四国石] 1427.3m)
■位置 高知県香美市、北緯33度45分58秒・東経133度52分02秒
■コースタイム
三叉路登山口 15:44(13分)→ 林道ゲート 15:57(4分)→ 林道終点登山口 16:01/16:02(21分)→ 三葉ヶ杜 16:23/16:26(1分)→ 一の杜 16:27/16:28(3分)→ 四国王目岩 16:31/16:33(12分)→ 高板山 16:45(19分)→ 二の杜 17:04/17:07(4分)→ 三の杜 17:11/17:13(16分)→ 尾根分岐 17:29(7分)→ 三叉路登山口 17:36
【行き 54分 帰り 46分 計 1時間40分】
■コース水平距離 4.0km(周回)
■天気 晴れ
■楽しさ ★★★★★(満点!)
まず先に三叉路の登山口から林道終点の登山口までは林道歩き。
林道終点からは表参道を三の杜までたどって三叉路登山口へ下山する反時計回りの周回コース。
【水平距離3.972km 沿面距離4.418km/累積標高差(+)423m (-)410m】
人間ドックの受診を終えて外に出ると、青空が広がっていた。
「そうだ!高板山へ行ってみよう!」
急に思い立って香美市物部町の高板山へ向かった。
大栃から登山口まで片道約15kmで40〜50分。
もう3時を回っているので急がないと!
高板山は「高板山不動明王堂」の火渡りで知られる修験道の山で、右(南)の山麓の神池集落からの参道が続いている。
稜線近くに林道があるので、大幅にショートカットして登ることができる。
林道沿いのヤマザクラが満開!
未舗装の林道は木材搬出に利用されているため路面は比較的良好。
ただし、土を盛った水切りが多いので四駆の方が無難。
高板山の山腹を南東に伸びる林道と大豊町西峯へつながる峰越林道(*)との三叉路に登山口と駐車場(現在、工事用の資材置場になってる)がある。
もう4時前なのに誰か来ているようだ。
* 大豊側の路面が悪いので通り抜けは不可
周回するとすれば、林道を「先に歩くか、後で歩くか」ということになる。
林道を先に歩いて表参道を登り、ここに下山する方がおすすめ。
駐車場に車を置いて右の林道(災害復旧工事中)へ入る。
二ノ森の稜線付近にゴヨウツツジの白い花が見えている。
この日は休みだったのか早くおいたのか、工事はやっていなかった。
20分ほどで、スイッチバックのような分岐があるので、ゲートのある左へ。
数分歩いた先の林道終点が登山口。
もう4時を回ったので早く登らないと青空が消えてしまう。
タニギキョウ(谷桔梗)は、キキョウ科タニギキョウ属の多年草。
山地のやや湿った木陰に生える。
林道終点から尾根に向かって登り始める。
ニリンソウ(二輪草)は、キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草。
二輪が開く順番がずれるので一輪だけのことが多い。
登り始めるとすぐに高さが10m以上ありそうな大きな岩があって、裏に回りこむと上には祠も見える。
大岩を過ぎるとバイケイソウが生える窪地に出る。
窪地から尾根に乗ると道標があるので左に折れる。
尾根の向こう(東側)は「行き止まり」になっているが、かつては麓の笹集落へ行き来ができたのではないだろうか。
地形図を見ると、東側を北に200mほどトラバースすると、笹の遠石へと下るいい感じの支尾根がある。
そう言えば、間違って笹側に下って道迷い遭難した人がいたっけ。
窪地を抜けたら一の杜、四国王目岩へと続く岩尾根に取り付く。
狭い岩の割れ目を抜ける。
「おーっ!」
見事なゴヨウツツジ(シロヤシオ)。
残念ながら西に日が傾いて青空が入らない。
白い空に白い花では何とも・・・
三葉ヶ杜の急登を登る。
西の登山口に車があったけど、こんな時間にまだ登っている人がいた。
午前中は、祖谷の中津山へ行ってきたそうだ。
(好きやねー!)
お助けロープのある急登から左に折れると、「三葉ヶ杜 八大龍王」、「不動恵童子(ふどうえどうじ)」、「龍」の石碑がある三葉ヶ杜のコブに出る。
三葉ヶ杜から眼下に神池へと下る尾根を望む。
夕方の光になってきた。
北東には三嶺、綱附森、白髪山など奥物部の主だった山々が見える。
三葉ヶ杜のゴヨウツツジ。
日は傾いてきたけど、何とか青空をバックに入れることができた。
三葉ヶ杜からほんの少し登ると一の杜。
一の杜から2〜3分で不動明王が鎮座する四国王目岩へ。
いつもは登ってから山頂へ向かうんだけど・・・。
怪我した指がまだ曲がらないし、時間も遅いので今回はパス。
四国王目岩を反対側から見る。
修験者は尾根通しに歩く。
身の軽い太夫は、不動明王の方から攀じ登って反対側もフリーで下るらしい。
四国王目岩とゴヨウツツジ。
後の稜線は土佐矢筈山。
四国岩から進行方向の様子。
次のピークが三角点のある高板山山頂(1427.1m)。
その奥が二の杜で山頂より7〜8m高い。
西日をバックにした高板山山頂。
木々に囲まれた山頂からの展望はあまりよくないが、南は少し開けていて大栃の町並みや奥物部湖が見える。
<基準点の概要>
●基準点コード:TR35033561901
●等級種別:三等三角点
●冠字選点番号:坐13
●基準点名:四国石
●標高:1427.3m
<綱附森から見た高板山>
山頂とされている場所は高板山全体で見ると、一番高い場所でない。
高板山の稜線上で1番高いピークは「二の杜」で山頂より数m高い。
ゴヨウツツジの白とトサノミツバツツジの赤。
コントラストがいい感じ。
ゴヨウツツジは古木が多いので、下から見上げることが多い。
なので、曇り空だと面白くない。
青みがかった濃いピンクのトサノミツバツツジ。
ゴヨウツツジの白は青空がバックだと断然映える。
同じ場所で少しアップ。
木の枝カーブに沿って見えているのは土佐矢筈山。
コース上の最高地点「二の杜」。
山頂より7〜8m高い。
苔むした祠の横にエンレイソウ(延齢草)が咲いていた。
二の杜の古木。
「二の杜」に次いで高い「三の杜」は1430mぐらい。
三の杜との鞍部にある古木。
満天の星のよう!
派手さはないけど、清楚な白い花がきれい。
ゴヨウツツジ(五葉躑躅)は、ツツジ科ツツジ属の落葉小高木。
名前の由来は、枝先に5枚の葉が輪生状に付くことから
花弁の上側に緑または赤の蜜標(ガイドマーク)という斑点模様がある。
ゴヨウツツジは、太平洋側の山地のブナ帯の尾根筋に多く生育する。
同じ五葉のアケボノツツジがアカヤシオ(赤八汐)と呼ばれるのに対してシロヤシオ(白八汐)と呼ばれる。
シャッターが切れる瞬間にズームしてしまった。
後方に天狗塚(1812m)と牛の背(1757.2m)の稜線。
下山ルートは分岐を左へ。
勾配は緩いので尾根通し奥神賀山へも歩くことは可能だと思う。
尾根直下の登山道が少し崩れている。
少し分かりにくい下山路は、方向やテープを確認しながら下る。
分岐から10分ほどで林道三叉路の登山口に出る。
1周約4kmで累積標高差も400m程度のお手軽ハイキング。
山頂付近から月が昇ってきた。
すでに5時半を回っている。
ビールが飲みたい時間になった。
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- 高板山
- 06:44
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