- 2015.07.16 Thursday
天狗塚・牛ノ背 2015.7.11
JUGEMテーマ:山行記録
でっかいピークじゃないけど、存在感のある山容の天狗塚。
「三嶺・天狗塚のミヤマクマザサ及びコメツツジ群落」として国の天然記念物に指定される稜線は、展望も良く三嶺から縦走する登山者も多い。
<天狗塚>
■行先・位地
天狗塚(標高点 [・1812] 1812m)
徳島県三好市/北緯33度49分37秒・東経133度56分36秒
牛ノ背(三等三角点 [古味] 1757.2m)
徳島県三好市/北緯33度49分53秒・東経133度55分51秒
■(*)コースタイム
光石登山口 7:15(21分)→ 綱附新道分岐 7:36(22分)→ 堂床谷 7:58/8:05(50分)→ 稜線分岐 8:55/9:05(1時間06分)→ 地蔵ノ頭 10:11/10:20(2分)→ 天狗峠 10:22(5分)→ 西山林道分岐 10:27/10:28(20分)→ 天狗塚 10:48(昼食)/11:44(9分)→ 天狗池 11:53/11:54(16分)→ 牛ノ背 12:10/12:18(35分)→ 西山林道分岐 12:53(4分)→ 天狗峠 12:57(16分)→ お亀岩 13:13(2分)→ おかめ岩避難小屋 13:15/13:30(42分)→ 渡渉点 14:12(18分)→ 八丁 14:30(30分)→ 光石登山口 17:02
【往路:3時間06分(天狗塚まで)3時間31分(牛ノ背まで)
復路:2時間27分(牛ノ背から)計:5時間58分(休憩除く)】
*コースタイムポイント(/あり)での休憩時間は含まない
■コース水平距離 15.6km
■天気 曇り時々晴れ
■楽しさ ★★★★★(満点!)
往路は、光石登山口を起点に綱附新道から地蔵ノ頭を越えて、天狗峠から牛ノ背の三角点まで。
復路は、お亀岩からカンカケ谷コースで下山の15.6km。
【水平距離15.592km 沿面距離16.068km/累積標高差(+)1413m (-)1419m】
天気予報は猫の目ようにコロコロ変わるのであてにならない。
「日曜よりは土曜がましか?」ということで光石へ。
天気がよくないときは、近所の山がいい。
「三嶺か?天狗塚か?」
行き当たりばったりで天狗塚に決定!
(あれ、こんなのあったっけ・・・)
「登山者の皆様へ」という書き出しで、登山届の提出を促している。
登山届用紙は香美警察署・香美警察署大栃駐在所に準備してあるらしく、「提出できないときは電話連絡を」ということだ。
「捜査救助活動の重要な手がかり」になることは書いてあるとおりだが・・・
しょっちゅう出していると「またあんたか」と言われそう・・・
で、出さないだろうなあ。
旧堂床小屋近くのマルミノヤマゴボウの実が大きくなった。
すぐ先の分岐を左に折れて綱附新道へ入る。
冬は厳しい地蔵ノ頭も、夏なら問題ない。
ハナビラタケ(花片茸)は、ハナビラタケ科ハナビラタケ属のキノコでモミやコメツガ、カラマツなど、針葉樹の心材を腐朽させ、その根腐れ部分や切り株の周囲に発生する。
主に北海道から関東にかけての亜高山帯に分布し、目撃例が少ないため「幻のキノコ」と言われる。
見た目、歯切れ、味ともにすぐれた食菌で、強い免疫賦活作用、制癌作用を持つとして注目されている βグルカンの含有量がアガリクスやシイタケの3〜4倍なんだとか。
今度見つけたら採ってこようかな・・・
ドクベニタケ(毒紅茸)は、ベニタケ科ベニタケ属の毒キノコ。
夏から秋にかけて、森の中で最もよく見かけるキノコの1つ。
きれいで美味しそう!?
クサハツ(臭初)は、ベニタケ科ベニタケ属の毒キノコ。
夏から秋にかけて各種林内の地上に発生する。
色以外は、ドクベニタケに似ている。
名前のとおり、いやなにおいを放ち、噛むと苦みがあるという。
噛んでみたくはないが・・・
イタチタケ(鼬茸)は、ヒトヨタケ科 ナヨタケ属のキノコ(可食)。
初夏から秋にかけて広葉樹林内地上や腐木上に生える。
淡褐色の傘の表面には小さなササクレ、縁には白い皮膜が垂れ下がる。
少しだけ毒もあるらしい・・・
堂床谷で一番東寄りにある支流を渡渉する。
小さな滝になっていて、周りの岩にイワタバコが密生している。
ワサビ田の跡が残る小さな沢。
尾根を横切った先の渡渉点は、古い道標が立つ右岸へ渡ってすぐに左岸へ。
稜線直下まで数回渡渉。
梅雨時はコケがきれい。
8時55分、稜線分岐に出た。
分岐付近はシカの食害でササがなくなったまま。
一昨日頃から胃がもたれて調子よくないところへ、前夜に投入したビールの名残もあって汗だく (**)
マスタケ(鱒茸)は、サルノコシカケ科アイカワタケ属の食菌。
夏から秋にかけてミズナラなどの広葉樹やモミ・ツガなどの針葉樹の倒木、枯れ幹になどに重なって発生する。
赤みを帯びた鮮度の良いものを天ぷらやフライにして食べる。
コナスビ(小茄子)は、サクラソウ科オカトラノオ属の多年草。
稜線分岐付近で増えたように感じるけど、麓でも見る花で全く珍しくはない。
クヌギタケ(櫟茸)は、キシメジ科クヌギタケ属のキノコ(可食)。
夏から秋にかけて、コナラやクヌギを中心に広葉樹の枯れ木や倒木上に発生する極めてポピュラーなキノコ。
ツノシメジ(角湿地)は、シメジ科ツノシメジ属のトゲトゲキノコ(不食)。
広葉樹の倒木や枯れ木に発生する。
この時期、こんなふうに生えるのはセンボンイチメガサだよね、たぶん。
センボンイチメガサ(千本市女笠)は、モエギタケ科センボンイチメガサ属の食菌で、春から秋にかけて切り株や倒木上に群生する。
柄には、あまりはっきりしないつばがあって、つばから上は淡褐色で下は茶褐色で細かいササクレがついている。
アキグミ(秋茱萸)は、グミ科グミ属の落葉低木。
あちらこちらに花が落ちていた。
地蔵ノ頭へ向かう稜線上も、樹皮を剥がされたモミ・ツガ類が多いが、ササだけは少し復活しているようにも見える。
地蔵ノ頭が近づいてきた。
カンカケ谷側から、どんどんガスが上ってきている。
地蔵ノ頭直下は、テンニンソウで登山道が見えないほどになった。
テンニンソウ(天人草)は、シソ科テンニンソウ属の多年草で山地の木陰や谷沿いなどの湿った場所に生える。
シカの嫌いな植物なので、ササが衰退した所に大群生をつくっている。
地蔵ノ頭に鎮座する地蔵尊を拝んでいこう。
「お地蔵様」の辺りでもテンニンソウが繁茂している。
10時11分、光石から2時間56分で地蔵ノ頭に到着!
天狗塚と牛ノ背を望むベストポジションだ。
<2015年2月11日> <2015年7月11日>
5時間42分かかった5ヶ月前と比べ、半分程度のペースだ。
ピラミダルな天狗塚(1812m)と対照的な山容の牛ノ背(1757.2m)。
地蔵ノ頭から望む西熊山(1816.0m)。
三嶺はガスって見えない。
ホソバシュロソウ(細葉棕櫚草)は、ユリ科シュロソウ属の多年草。
クロユリに似た色の花は匂いも似ている?
イワキンバイ(岩金梅)は、バラ科キジムシロ属の多年草。
ミヤマキンバイとの違いは3小葉の葉柄がない、鋸歯の尖り具合が低いなど。
この近所だとお亀岩の岩上、三嶺直下の岩場などで見ることができる。
イブキトラノオ(伊吹虎の尾)は、タデ科イブキトラノオ属の多年草。
「伊吹山で発見された虎のしっぽ」
シコクトリアシショウマ(四国鳥足升麻)は、ユキノシタ科チダケサシ属の多年草で四国の高地で梅雨時に咲く。
トリアシショウマより小型、痩せ型で数も少ない。
シモツケ(下野)は、バラ科シモツケ属の落葉低木。
濃いピンクが鮮やかで、晴れているときより奇麗に見える感じ。
三嶺と天狗塚の「名物」コメツツジはそろそろ店じまい。
10時48分、光石登山口から3時間33分で天狗塚に到着。
時々は晴れ間ものぞくまずまずの登山日和。
(ちょっと、おなかが空いてきた・・・)
今日の一杯は、7月6日発売の日清「カップヌードル マッサマンカレー」
「世界一おいしいと話題のタイ南部のカレーが新ラインアップで登場!」
ということで、(*)レギュラーサイズになったのはありがたいけど、普通のカップヌードルカレーの方が好みかも。
*「ビッグ」は2014年11月25日に発売され、11月29日に天狗塚で食べている
午後は天気が下り坂なので、牛ノ背まで歩いたら下山することにしよう。
ゆったりとした「牛ノ背」の稜線。
以前歩いたの「馬ノ背」(ジャンダルム〜奥穂高岳)とは大違い!
雨が降ると姿を現す天狗池(1710m)。
緩いアップダウンの先に牛ノ背の山頂が見えてきた。
森林限界?上部のササ原とそのなかに団塊状にコメツツジが点在する稜線は、
「三嶺・天狗塚のミヤマクマザサ及びコメツツジ群落」として国の天然記念物に指定されている。
三角点の東側(天狗塚寄りに約20m)が「少し高いな・・・」
1759m程度あるはずだけど、地形図には何も表示されていない。
三角点を山頂ということにしておこう。
<基準点の概要>
●基準点コード:TR35033579401
●等級種別:三等三角点
●冠字選点番号:坐33
●基準点名:古味
●標高:1757.2m
天狗塚直下まで元来た道を引き返し、北側をトラバース。
地蔵ノ頭を右に見送り天狗峠からお亀岩方面へと下る。
おかめ岩避難小屋で一休み。
森の中に枝を広げるカツラの大木。
木漏れ日が差すカンカケ谷の渡渉点。
ツチアケビも、もうすぐ開花。
15時00分、光石に帰ってきた。
汗をかいたので胃腸の調子もよくなった感じ。
今日もビールが飲めそうになってきた・・・
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三嶺さんぽくらぶ
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- 剣山地
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